基礎物理「熱」-乙4危険物取扱者

~乙種第4類危険物取扱者試験の基礎物理「温度と熱、熱量と比熱、物質の膨張、熱の移動」~

乙種第4類危険物取扱者の基礎物理「熱」の解説をしています。項目としては、温度と熱、熱量と比熱、物質の膨張、熱の移動。

~温度と熱~

温度とは、物質の冷暖の度合を示す尺度であり、温度計で測定し、一般にはセ氏の温度(℃)が用いられている。これは、1気圧のもとで、氷の融点を0(℃)、水の沸点を100(℃)として、その100分の1を1℃と定めたもので、1目盛間の温度差を1ケルビン(K)という。
物質は原子や分子からできており、熱エネルギーをあたえるとそれらの運動が次第に激しくなり、温度が上昇する。すなわち、熱はエネルギーであり、温度はエネルギーの量に伴う分子運動の結果、物質の冷暖の度合を示す尺度である。

~熱量と比熱~

熱量
温度の違う2つの物質を接触させたときに、高温体の温度は下がり、低温体の温度は上がる。これは、熱が高温体から低温体に移るため、温度の変化を生ずることなどから、熱にも量があるものと考えることができる。これを熱量といい、単位はジュール(J)を用いる。
比熱
ある物質の温度を1K(ケルビン)又は1℃だけを高める熱量を、その物質の熱容量という。また、質量1gの物質の熱容量をその物質の比熱という。
熱量の計算式
熱容量の定義から
熱容量(ジュール)=比熱×質量 C=c・m
熱量(ジュール)=比熱×質量×温度差 Q=c・m・t
ただし、C:熱容量、c:比熱、m:質量、Q:熱量、t:温度差
(参考)
比熱=熱容量÷質量、c=C÷m

~物質の膨張~

固体又は液体の膨張
(a)線膨張
固体を熱するとその長さの方向に伸びる。これを線膨張といい、線膨張率(線膨張係数)とは、1℃上昇するときに伸びた長さともとの長さとの比率をいい、一般にのそ値は100,000分の1~2位である。
(b)体膨張
物体を熱すると体積が増加する。これを体膨張といい、体膨張率(体膨張係数)とは、1℃上昇したとき膨張した体積ともとの体積との比率をいい、おおよそ線膨張率の3倍である。
気体の膨張
気体を熱すると体積が膨張するが、この場合必ずそのときの温度と圧力の影響を受ける。
理想気体の体積は、圧力が一定で温度が変化する場合には、温度が1℃昇降するごとに、その気体の0度のときの体積に対し「1/273」ずつ膨張あるいは収縮する。(シャルルの法則)
温度と圧力が同時に変化する場合には、気体の体積は圧力に逆比例し、絶対温度の変化に比例する。(ボイル・シャルルの法則)
混合気体の全圧と分圧
2種類以上の気体を混合すると、混合気体ができる。このとき、それぞれの成分気体の示す圧力を分圧といい、混合気体全体の圧力を全圧という。
混合気体の全圧は、各成分気体の分圧の和に等しい。(ドルトンの法則又は分圧の法則)
体膨張の計算例
液体の体膨張の計算
液温が0度の容量1000リットルのガソリンを暖めると容量が1020リットルとなった。このときの液温は何度であるか。
ただし、ガソリンの体膨張率は1.35×10の-3乗とする
(解答)膨張した容量=元の容量×体膨張率×温度差
膨張したガソリンの容量は、1020-1000=20リットル
20=1000×(1.35×10の-3乗)×x
x≒15
もとのガソリンの液温が0度であるから、0+15=15、液温は約15℃になる。

~熱の移動~

熱が高温度の物体に移動するのに次の三つの形態がある。すやわち、伝導、対流、ふく射の三つである。
伝導(良導体、不良導体)
伝導とは熱が物質を伝って移ることをいう。
温度の違う物質では、熱は高温部から低温部に移り、また温度の違う二つの物質を接触させると、高温物質より低温物質に移る。伝導は温度差に比例し、伝導の度合は物質によって異なる。この度合を熱伝導率といい、W/cm・℃(cal/cm・℃・s)の単位をとる。銀の熱伝導率は4.16W/cm・℃(0.998cal/cm・℃・s)であるが、これを100として、それぞれの物質の熱伝導率をみると次のようになる。
○物質の熱伝導率
「金>固体・液体>気体」
(固体)金属
銀:100  銅:93  金:74  アルミニウム:56  鉄:19
(固体)金属以外のもの
氷:0.5  コンクリート:0.42  木材(かし):0.06  木炭:0.01
石綿(繊維):0.03 毛布(羊毛):0.01
(液体)
水(20℃):0.14  水(80℃):0.16  グリセリン:0.07
ヒマシ油:0.04  灯油:0.04
(気体)
空気(20℃):0.006  空気(100℃):0.008  水蒸気(100℃):0.006
二酸化炭素:0.004  プロパン:0.004  メタン:0.008
対流
対流とは熱が物質の運動に伴って移ることをいう。

放射(ふく射)
放射とは、熱が中間の物質の媒体作用によることなく、高温気体(T)から低温気体(T’)に熱が放射線(ふく射線)の形で与えられること
をいう。


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