第4類危険物の概要

~第4類危険物の概要~7品名に区分~

第4類危険物の概要について解説しています。第4類危険物は、特殊引火物、第1石油類、アルコール類、第2石油類、第3石油類、第4石油類、動植物油類の7品名に区分されている。一部例外もあるが、一般的な共通する性質、共通する火災予防及び共通する消火方法は下記のとおりである。
この第4類危険物の概要から3~5問出題されている傾向があります。

~共通する性質~

炭素を含有する有機物である。
いずれも(例外がない)引火性の液体で、火気等により引火又は爆発の危険性が大きい。
引火点の低いものほど、また、沸点の低いものほど引火危険性は大きい。
液比重は1(水=1)より小さい(水より軽い)ものが多い。(例外がある)
いずれも蒸気比重は1(空気=1)より大きい(空気より重い)。したがって蒸気は低所に滞留し、遠くまで流れやすい。(例外はない)
水には溶けないものが多い。
⑦蒸気は空気と混合し、爆発混合気をつくりやすい。その場合、燃焼範囲の広いものほど、下限値の低いものほど爆発危険性は大きい。
一般に電気の不良導体静電気が蓄積されやすく、静電気の放電火花が点火源になることがある。
⑨液体は流動性があり、一旦火災が発生すると急速に拡大する危険がある。

~共通する火災予防の方法~

①火気高温体の接近や、加熱を避けること。
②容器は密封して、冷所に貯蔵すること。
③容器に収納するときは満杯にせず若干の空間を残すこと。
④発生する蒸気温度を、燃焼範囲の下限値以下にするため、通風、換気をよくすること
⑤可燃性蒸気が滞留するおそれのある場所では、火花を発生する機械器具や電気設備をしないこと。著しく可燃性蒸気が滞留するおそれのある場所で電気設備を使用する場合は、防爆型のものを使用すること。
⑥危険物の流動、注入時等、静電気の発生するおそれのある場合は、接地、流速の制限等、有効な静電気防止の対策を講じること。
⑦止むを得ず引火点以上に加熱するときは、極めて引火しやすくなるので、液体や蒸気の漏洩防止につとめること。
河川、下水溝又は海などへ流出させないこと。
⑨有毒ガスを発生するものもあるので取扱いに注意すること。

共通する消火方法

一般に火災に対しての消火法として、広く注水消火が用いられるが第4類危険物の引火性液体の火災には、原則的に注水消火は不適当である。
その理由として、
一般に第4類危険物は、水に不溶で、かつ、水より軽いので水が下に沈み、燃焼している液体が浮いて消火の効果がない。
・また、注水時に、燃焼している液体が飛散したり、水面上で燃えながら流動し、かえって火災を拡大する。

したがって第4類危険物の火災の消火にあたっては、窒息又は抑制の効果をもった次のような消火剤を使用するか、ぬれむしろ等を覆いかぶせて窒息消火を行う。
・泡
・二酸化炭素
・噴霧状の強化剤
・ハロゲン化物
・粉末

なお、水溶性液体の火災には、普通の泡消火剤の使用は不適当であるから、水溶性液体用泡(耐アルコール泡)という特殊な泡を使用しなければならない。
水溶性液体の主なものは、次のとおりである。
アセトアルデヒド
酸化プロピレン
アセトン
ピリジン
メチルアルコール
エチルアルコール
プロピルアルコール
氷酢酸
エチレングリコール
グリセリン

【消火器の適応マークの色】
消火器を使用するときはその適応性を間違わないようにしなければならないが、各消火器には次のような適応マークが貼り付けされているので、効果の可否を識別し、その使用には注意しなければならない。
「普通火災用」・・・白色
「油火災用」・・・黄色
「電気火災用」・・・青色

~インフォメーション~

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~合格への道~

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