消防法上の危険物とは?

~乙種第4類危険物取扱者試験~危険物規制の概要~

消防法上の危険物とは何か?一般的に危険物とは、引火性物質、爆発性物質、毒劇物あるいは放射性物質など危険性のある物質を総称している場合が多いです。危険物規制の概要からは7~8問出題されている傾向があります。

消防法上の危険物

消防法上の危険物とは、消防法第2条第7項において「法別表の品名欄に掲げる物品で、同表に定める区分に応じ同表の性質欄に掲げる性状を有するものをいう。」と定義されています。
すなわち、第一類の危険物は「酸化性固体」、第二類の危険物は「可燃性固体」、第三類の危険物は「自然発火性物質及び禁水性物質」、第四類の危険物は「引火性液体」、第五類の危険物は「自己反応性物質」、第六類の危険物は「酸化性液体」の性状を有するものとされています。

危険物の性質の概要
【第一類】「酸化性固体」
そのもの自体は燃焼しないが、他の物質を強く酸化させる性質を有する固体であり、可燃物と混合したとき、熱、衝撃、摩擦によって分解し、極めて激しい燃焼を起こさせる危険性を有する固体。
【第二類】「可燃性固体」
火炎によって着火しやすい固体又は比較的低温(40℃未満)で引火しやすい固体であり、出火しやすく、かつ、燃焼が速く消火することが困難である。
【第三類】「自然発火性物質及び禁水性物質」
空気にさらされることにより自然に発火する危険性を有し、又は水と接触して発火し若しくは可燃性ガスを発生するもの。
【第四類】「引火性液体」
液体であって引火性を有する。
【第五類】「自己反応性物質」
固体又は液体であって、加熱分解などにより、比較的低い温度で多量の熱を発生し、又は爆発的に反応が進行するもの。
【第六類】「酸化性液体」
そのもの自体は燃焼しない液体であるが、混在する他の可燃物の燃焼を促進する性質を有するもの。

消防法別表
【第一類】「酸化性固体」
1:塩素酸塩類 2:過塩素酸塩類 3:無機過酸化物 4:亜塩素酸塩類
5:臭素酸塩類 6:硝酸塩類 7:よう素酸塩類 8:過マンガン酸塩類
9:重クロム酸塩類 10:その他のもので政令で定めるもの
【第二類】「可燃性固体」
1:硫化リン 2:赤リン 3:硫黄 4:鉄粉 5:金属粉 6:マグネシウム
7:その他のもので政令で定めるもの
8:前各号に掲げるもののいずれかを含有するもの 9:引火性固体
【第三類】「自然発火性物質及び禁水性物質」
1:カリウム(金属) 2:ナトリウム(金属) 3:アルキルアルミニウム
4:アルキルリチウム 5:黄リン 6:アルカリ金属及びアルカリ土類金属
7:有機金属化合物 8:金属の水素化物 9:金属のりん化物
10:カルシウム又はアルミニウムの炭化物
11:その他のもので政令で定めるもの
12:前各号に掲げるもののいずれかを含有するもの
【第四類】「引火性液体」
1:特殊引火物 2:第一石油類 3:アルコール類 4:第二石油類
5:第三石油類 6:第四石油類 7:動植物油類
【第五類】「自己反応性物質」
1:有機過酸化物 2:硝酸エステル類 3:ニトロ化合物 4:ニトロソ化合物
5:アゾ化合物 6:ジアゾ化合物 7:ヒドラジンの誘導体
8:その他のもので政令で定めるもの
【第六類】「酸化性液体」
1:過塩素酸 2:過酸化水素 3:硝酸 4:その他のもので政令で定めるもの
5:前各号に掲げるもののいずれかを含有するもの

※備考
・ニッケル、銅は細かく粉にしても危険物からは除く。
・プロパン(気体)とグリスは危険物ではない。
特殊引火物とは、ジエチルエーテル二硫化炭素その他1気圧において、発火点が100℃以下のもの又は引火点が零下20℃以下で沸点が40℃以下のものをいう。
第一石油類とは、アセトン、ガソリンその他1気圧において引火点が21℃未満のものをいう。
アルコール類(60%以上)とは、1分子を構成する炭素の原子の数が1個から3個までの飽和一価アルコールをいう。
第二石油類とは、灯油、軽油その他1気圧において引火点が21℃以上70℃未満のものをいう。
第三石油類とは、重油、クレオソート油その他1気圧において引火点が70℃以上200℃未満のものをいう。
第四石油類とは、ギヤー油、シリンダー油その他1気圧において引火点が200℃以上のものをいう。
・動植物油類とは、動物の脂肉等又は植物の種子若しくは果肉から抽出したものをいい、総務省令で定めるところにより貯蔵保管されているものを除く。

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